ご奉仕ワーリィ
彼があくまでも兵士と言うならば、王女として命令すれば彼は私の傍に毎日いてくれるだろうか?
「……、無理」
王女の立場を利用する強制で、彼を繋ぎ止めたくなどなかった。
彼の意思で会いに来てほしい。会いに来て、私に触れてほしかった。
私を嫌いな私すらも、抱き締めてくれる彼の温もりが恋しい。
「っ……」
昨日のことを思い出し、ぶり返した。
ああ、本当に、変態は私かとも思ってしまう。彼の顔を思い出しながら、昨夜と同じように、彼がしてくれたことをしようとするだなんて。
どこまで私は、彼に狂わされるのだろうか。
恋しくて苦しいだなんて、詩的めいたこと言いたくないけど、息をする度に、胸が萎縮していく気がした。