笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
『今年も、夏海ちゃんの彼氏が見に
来てるんだね』

メンバーのみんなに
からかわれながら
先生に手を振った

先生は、メンバーに
頭を下げた

『ホント、いい男よね』

『そんな事ないですよ』

わたしの会話にみどりは参加しなかった

バスケもうまくいかず
みどりはボロボロに
なっていた

何も知らない先生に
悟られまいと
明るく装った

何とかすべてを
やり過ごして、帰りの
先生の車に乗った

みどりも先生に気を遣い明るく振る舞っていた

『また、一緒に晩飯
食べに行くか?』

先生の提案に、素直に
賛同出来なかった

去年は、しまっちも
一緒だった

その事が頭から離れない

『もちろんだよな』

先生は決め付けた

みどりを断れない
状況にしてしまった

先生はもう気付いて
いたのかな?

みどりに起きた出来事を

気付かないでいて欲しい

家に戻って、シャワーを浴びてから、また
3人で車の中にいた

みどりは
断りたかったはず

ごめんね
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