初恋-はつこい-
玲子の二面性に

真由は背筋が凍りついた。


圭輔は全く気付いていないのが

悔しくもあった。


このままでは

玲子に負けた気がして、

真由は思い切って

圭輔に声を掛けようとした。


「あ、あの。香坂く……」


その瞬間、

玲子が急に大きな声で叫びだしだ。


「いったぁーいっ!」


その声に

委員会のメンバーが一斉に

玲子を見る。


「香坂くぅん、足が痛いよぅ」


甘えるような声で

玲子が圭輔に助けを求める。



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