初恋-はつこい-
「どうした?」

目を丸くしながら

圭輔が様子を伺う。


次に発した玲子の言葉に

真由は耳を疑った。


「隣の菅野さんに

 足踏まれたのぉ!

 いったーい!」


勿論、

真由はそんなことをした思えはない。


慌てて反論しようと、

「私、そんなこと……」

と言いかけたと同時に、

圭輔が玲子をすっと抱きかかえた。

「先生。

 長嶋さんを保健室に連れてきます」


そう言うと

圭輔は玲子を抱えて歩き出した。


抱えられた玲子は

真由を睨みながらも、

挑発するように舌を出した。


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