初恋-はつこい-
「な、何? 香坂君」


緊張のせいか、

口が渇き切っていて

上手く口が回らない。


それを感じ取ってくれたのか

圭輔が遠くを指差しながら、

「ちょっと疲れただろ。

 そこのベンチで休もう」

と提案してくれた。


真由は微笑みながら

こくんと頷く。


そして圭輔は

真由の歩調に合わせながら、

境内の隅にある

小さなベンチへと促した。


圭輔は真由を支えながら

ゆっくりとベンチに座らせ、

「喉渇いたろ?

 ジュース買ってくるから」

と言い、露店へと走って行った。



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