初恋-はつこい-

2度目の委員会

鉛のようにずしりと重い足。


ずたずたに心を切り裂かれるような

冷たい視線。


真由は両親に心配をかけない為に

なんとか登校してはいたが、

心身の負担が大き過ぎて

今にも壊れてしまいそうだった。


「……ゆ、真由!」


花帆の呼び掛けに

真由はようやく気付く。


3年2組の教室、今は休み時間だった。


「あ……。花帆。な、何」


「何、じゃないわよ。

 学校中がこんなだから、

 真由の性格じゃ

 耐えられないんじゃないかと思って、

 すっごく心配してるんだからね」


花帆は早口で一気に喋る。


その言葉の通り、

花帆は本当に心配でたまらなそうだ。


表情が物語っている。



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