初恋-はつこい-
「ごめんね、花帆。正直、しんどいよ。

 親にも心配かけたくないし。

 でもここに居づらいし……」


真由の言葉に花帆はゆっくり深く頷く。


「そうだよね。

 真由は“いい子”過ぎちゃうから……」


真由は時々自分の感情を

押し殺してしまうことがある。


本当は両親の前で泣きたくて仕方ないのに、


心配をかけたくない一心で

作り笑顔を見せてしまう。


今の真由はそんな状態だった。


こうして花帆と話している今も、

教室内外からの視線やひそひそ声が

とても気になっていた。


花帆は雰囲気を変えようと

両手を軽く叩いた。


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