Sweet Life
「理事長に聞いたつうか…正しくは理事長の息子さんに」
理事長の息子って
「和さんですか?」
「あぁ。火浦先生も知り合いだってな」
「はい」
「和さんは俺の大学の先輩」
「えっ?」
「6月に久しぶりに会って…その時、和さんが火浦先生のことを話していて…それから高原菜摘って生徒を知ってるかって聞かれたんだ」
和さん、あんたって人は。
「だから春休みの一件を話したら、事情を喋ったよ」
「はぁ」
「ま、事情が事情だし、理事長が後見なら仕方ないかと。俺も頭は硬い方じゃないんでね」
「……」
「ま、バレないように気を付けろよ」
「はい」
「傷つくのは高原だからな。高原を泣かしたら俺は火浦先生を殴るよ」
「怖いですね」
「アイツは大事な教え子だからな」
「はい」
本当に生徒思いの熱血漢だな。
「ま、何かあったら相談にのるから」
「はぁ」
「結婚は俺の方が先輩だからな」
「島先生が結婚したから竹田先生が此処へ来たんですよね」
「お、お前な、それは言いがかりだ」
「助けて下さいよ、あのフェロモン攻撃から」
「フェロモン攻撃って…」
「島先生」
「分かった、出来るだけ助けるから」
「お願いします」
島先生を味方につけときゃ安心だ。