Sweet Life



晩御飯を済ませて



「樹は明日は?」


「俺?俺は仕事。お気楽な誰かさんとは違って先生は忙しいの」


嫌味!


「クッククク…」


私が顔をしかめたのかまた笑ってるし。


「樹、お風呂どうぞ。あ、それとも忙しい先生様はまだお仕事がおありでしょうか?」


ちょっと嫌味を言ってみた。


ら、


「今晩は忙しい先生様も大事な奥様の為に時間を空けてやるから。感謝しろ」


いや、別に空けて欲しくないし。


「やっと試験も終わって夏休みになるんだ。いちゃつくか?」


「は、はぁ?」


い、『いちゃつくか?』って…


このスケベ男は何を


「ん?菜摘」


「ヒ、ヒャッ!」


後ろから抱き着かれた。


「一緒に風呂入ろ」


耳朶噛んでるし。


「だ、駄目、今日は」


「何で?女の日じゃねえだろ」


「な、」


何でそんな恥ずかしいことを言うのでしょう。


「菜摘、俺…寂しい」


どこが『寂しい』のよ。


「た、樹さん」


「ん?何日何にもなしでいると思う?」

何日って…


10日くらいでしょうが。


「あ、あのね」



< 265 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop