Sweet Life
レストランフロアに行き席に着いて
「本当によく来てくれたわ。今晩予約入れて下さったんだけど生憎満員で」
奥様が申し訳なさそうに。
そうよね、オーナーのフレンチは有名だから宿泊客だけでなくレストランに来ら れるお客様でいつも満員だもん。
「もっと早く来るって連絡してくれたらいいのに樹ったら夕べ電話をかけてきた んだから」
「私も夕べ此処に行くからって言われました」
「本当にあの子ったら」
フフフ…
お祖母ちゃんにとったら樹は『あの子 なんだ。
何だかおかしい。
「はい、菜摘ちゃん、どうぞ」
「あっ!わぁ~ありがとうございます」
オーナーが私の前に並べてくれたのはお手製のジンジャーエールとタルトタタン
私の大好物。
私がジンジャーエールが好きだって知った奥様が手作りして下さって今では人気 メニューになっている。
そしてこのタルトタタンが!
もう絶品なのよね。
こんなに美味しいものがあるんだって初めて食べた時に感動したもの。
あ、奥様の作るケーキはどれも勿論美味しいんだけど。
「来てくれてよかったわ。これ菜摘ちゃんに食べて貰おうと思って後から持って 行こうと思ってたのよ」
「ありがとうございます!わぁ~めちゃめちゃ嬉しいです」
「さ、食べて食べて」
「はい」
ジンジャーエールを一口飲んでタルトタタンにフォークを入れる。
――
―
「うん。美味しい」
美味しさと共に懐かしい。