114歳の美女
(夫の祖父の妹に、ときさんと呼んでいるのか)
ときさんと言う呼び方に引っ掛かりを感じながら、智也は言葉を続けた。
「どこへ外出されたかご存知ないですか」
「近くの喫茶店だと思いますが」
「名前はわかりますか」
「『café昔昔』です」
「場所を教えてもらっても構いませんか」
「そこの大通りを北に上がり、一つ目の辻を西に入ったらすぐに見つかると思います」
「ありがとうございます」
智也は深々と頭を下げた。
大通りを西に入ると、『café昔昔』はすぐに見つかった。
「ここか」
智也が、昔ながらのたたずまいに暫し見とれていた。