114歳の美女
 明治時代の町屋を改装したおしゃれな喫茶店。それが、『café昔昔』だった。
 

 入口横から奥へ、通り庭を改装した石庭が続いている。
 
 智也が『café昔昔』の中に足を踏み入れた。
 
 鰻の寝床のような細長いスペース。そこに、4人用の木のテーブルと椅子が、所狭しと並べられている。
 

 店内は女性客で賑わっていた。
 智也がウエイトレスに尋ねた。


 「村島ときさんは」
 「あそこにいらっしゃいます」


 ウエイトレスは和服姿の女性の方を指差した。

 「ありがとう」

 智也がウエイトレスに礼を述べた。

 ときは奥の席に、窓を眺めながら腰を掛けていた。


 ドキンドキン・・・。


 心臓が激しくドラムを叩く。

 智也はがちがちに緊張をしていた。





 
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