114歳の美女
 ときは、しのぶには、若々しく眩し過ぎる程美しく思えた。





 「うちに用事どすか」


 智也はときの言葉で我に帰った。


 「わ、わ、私は市役所の星田智也と申します。えーと、今日は少し村島さんにお伺いしたい事がありまして」

 「またどすか。先日も民生委員の方が来られて色々聞いていかれましたけど」

 「どうも度々煩わせまして誠に申し訳ありません。実は、その民生委員の報告書を見てお伺いしたのです」

 「まだ、何や知りたい事がおありどすか」


 ときの大きな黒い瞳に自分が映っている。


 智也はその目に吸い込まれそうな錯覚と必死に闘っていた。


 思考能力がガス欠のような状態。そんなボーとする頭で、智也は訪問した目的を思い巡らしていた。






 
< 26 / 321 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop