114歳の美女
 しのぶは駐車場に車を移動させていた。


 「私の勘が当たったわ。4年前に男と女の関係があって、今頃妊娠とは。奇跡としか言いいようがないわ」


 しのぶが声を出して独り言を言った。


 「もし、子供が出来ていたら、どんな子が出来ていたか。ぶるっぶるっ。考えただけでも、ぞう~とするわ。姑の気持ちが、いま物凄く良くわかる」


 「私だって道也が嫁を貰っていたら、本来ならお家さんになっていた訳だから。もっと、しっかりと村島の家を守らなくては」


 「こら、しのぶ。これからは、もっと厳しくときさんに目を配らないと、駄目だぞ」


 しのぶが自分自身を叱り付けた。


 「それにしても姑は凄い。お家さんに成り切っていたわ。私は全然駄目。私はお家さん失格だわ」


 しのぶは大いに反省をしていた。


 車が駐車場に着いた。
 しのぶが車を駐車スペースにバックで入れた。


 「けど、ときさんは可愛そう。たった1回の過ちで妊娠。しかも、流産なんて。私が慰めて上げなくちゃ」


 しのぶが車を止めたまま、ときの事をあれこれと考えていた。









 
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