114歳の美女
 「止める事が出来たんどす。けど、ときはんは、血相を変えて先生方に文句を言いはりましてな」

 「どんな文句を言ったのですか」

 
 智也がさわに鋭く質問をした。


 「何で死なしてくれへんの。止める位やったら、うちを殺してとおいやしてな」

 「とても小学生の言う文句とは思えませんね」


 「それから、うちだけが、何で損なくじを引かんとあかんのどすか」と。


 さわは話を続けた。




 「10年以上も後に生まれた者が進級出来て、ずっと年上のうちが進級でけへん。不公平や。神も仏も目を瞑っておいやすのか。こんな世なら、生きとうおへん。死んだ方がましどす」とな。




 さわは、ときの口調まで真似て話しているようだ。


 「ときはんは、鬼みたいな顔をして先生方を睨んでおいやしたわ。大怖。今思い起こしても身震いが・・・」


 さわは顔付きまで、鬼のような顔をしている。


(ときは鬼みたいな顔をして、先生方を睨んでいたのか)


 智也はときの悔しさを、さわの顔付きを通して知る事が出来た。



 以上がさわの話の概要である。
 
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