114歳の美女
 ときが、呆気にとられている智也に気が付いた。


 「星田、若いもん呼ばんかい。何さらしとんねん」


 ときが智也に向って怒鳴り声を上げた。


 「あ、あねさん。すんまへん」


 智也が臭い芝居に同調した。そして、携帯電話で110番を掛けた。


 「こちら110番です」
 「あねさんが大変や。応援頼む」


 「場所はどこですか」

 「こ、ここは、上京区〇通り△西入る『café昔昔』のすぐそばや」

 「・・・」


 男たちは、目の前で起こっている事柄に、驚きの余りおろおろとしている。


 「お、覚えとけ」



 「あねさんやて。いったいどこの組や」



 二人は目と目を合わせると、急いで退散して行った。





 
< 67 / 321 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop