114歳の美女
 智也は二人の姿が見えなくなると、事態がうまく収まった、と警察に電話をした。

 ふっ~。 

 智也が大息をひとつ付いた。

 「ごめんやで。星田はん」

 ときが智也に向って丁寧に頭を下げた。


 「すごい迫力でしたね。何か、映画、ええと、『極道の嫁』でも見ているようでした」


 「そう言う星田はんかて。芝居上手どしたぇ。やっぱり、お調子もんどすな」


 そう言って、二人は顔を見合わせて笑った。


 二人は『café昔昔』の中へ。

 「ほっとひと息どすわ」

 ときが胸をなでながら深呼吸をした。

 「村島さん、いやときさんと呼んでもかまいませんか」

 「ええどすけど」


 (これでときとの距離がぐんと接近した)


 智也は、ときさんと呼べる仲になった事に大いに満足していた。





 
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