八一ト
「ヒナちゃん・・・?」
少しビクリとした
この声はせんじくんだ
泣いてるところ見られたくない
恥ずかしい
心配されたくない
「はい?」
なるべく元気よく話してみたけど
やっぱり声が震えてしまう
「いいよ・・・泣いてて」
気づいていたんだ
「違うよ・・・泣いてないよ・・・
笑うんだよ?大声を出して笑うんだよ・・・」
私がせんじくんのほうに振り向こうと
したときだった
後ろからせんじくんは私を
抱きしめていた