君がいた奇跡
しかし、毎日毎日、吐き気を催す
抗がん剤治療をしても、
激しい痛みを伴う水抜きをしても、
しこりはどんどん大きくなって
行った。

「なんでだろう……」

私は小さくつぶやく。

でも、あんなに苦しい治療をした。

きっと大丈夫。

そう信じて、翔と結衣とお母さんとの
楽しい時間を過ごした。

「お話があるんです」

ある時、私は医師に呼び出された。

「はい」

翔とお母さんと医師のもとへ
向かった。
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