放課後の視聴覚室は密の味
「私……が?
一緒に…叶える?」
奈菜は僕を見上げてそう呟くと、首を傾げて、次に何かを考える様に宙を見つめた。
その様子を微笑みかけながら見守る僕。
「それって…もしかして……」
自分の解釈に半信半疑らしい奈菜は、透き通った瞳で真っ直ぐと僕を見つめる。
僕はそれに微笑むことで答える。
驚く奈菜の瞳。
「やっと、気づいたか?」
イタズラっぽく言った僕の一言に
奈菜は大きく首を縦に振る。
「奈菜が卒業したら結婚しよう」
奈菜は目を見開いたまま、戸惑いを隠せない。
「…でも……私でいいの?」
子犬のような目で、自信が無さそうに僕を見る。
「奈菜がいい。
奈菜だから、十年後も二十年後もずっと一緒にいたい」