夏色ファントム



夜更け、俺はどうするべきかを布団で考えた。

なるべくなら、じーちゃんにやってもらいたい。
でも、あの祠まで行くのには相当な労力がいる。
じーちゃんにはキツそうだ。

だったら俺がやるしかない。

それに、あの子を解放する方法なんて……

無理だろ!
何も思い付かないし!

頭の中で、あの子に関する話を思い出してみる。

幼馴染みが病気で殺される……
それを側で見ていたじーちゃんは、どんな気持ちだったのだろうか?

俺だったら耐えられないな。

そう言えば、あの子って注連縄で縛られて祠に閉じ込められたんだっけ。

「注連縄……か」

そんな事を呟きながら、俺は眠りに就いた。

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