恋人のルール(ベリーズカフェバージョン)
唇を食むように啄みながらじらし、彩乃の反応を楽しむ涼のキス。


早く舌を絡めてほしい……と思ってしまうほど、心地よいものだった。
 
 

涼の部屋の広々とした玄関に入ると、胸がトクンと大きく跳ねる。
 
 
この部屋にふたりきり……考えると、怖気づいてしまいそう。


今すぐ、引き返す?


まだ、心の準備が出来ていない。


「彩乃?今更だが……決心がつかないのなら、出て行ってもいいぞ?」


彩乃が戸惑っているのが、顔に出ているのだろう。
 
 
余裕の表情で涼ちゃんは見つめている。

 
海外生活が長い涼ちゃんは、さっきのキスなんて挨拶ぐらいにしか思っていないのかもしれない。

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