恋人のルール(ベリーズカフェバージョン)
「ごめん……好きな人が出来たんだ」

 
彩乃は呆然となったまま、陽斗を見つめていた。


驚いたけれど、もしかしたら……?と心の中で思っていた。


1ヶ月くらい前から陽斗は頻繁に連絡をくれなくなっていたから。


「……好きな人って……もうあたしじゃないんだね?誰だか……聞いていい?」

 
そう聞く彩乃の声は意外にもしっかりしていた。


「1ヶ月くらい前……親に勧められて、取引先の社長の娘と見合いをしたんだ。彼女と結婚する」


陽斗は大手、清水物産の社長を父に持つ御曹司。

 
今更ながら、陽斗は御曹司だったんだと認識した彩乃は何も言えなくなった。
 

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