I love you.【更新休止、詳しくは感想ノートへ】
やはり、言わなければならないのか。
私は、静かに言う。
「…黒澤企業の人。デザイナーだって。」
どうしよう、
「…バレちゃってる、みたいなんだ」
助けを求めるように彼を見上げる。
無表情の彼だったが、私がそう言った瞬間、一瞬だけ驚いて目を見開いた。
でもすぐにいつも通り、否、いつもより冷たい目で私を見下ろす。
背筋が凍った。
まるで、この人は蛇で、私は蛙みたいだ。
蛇に睨まれた蛙は、動けない。