珈琲の香り
「…ふぁー……よく寝た……じゃない!今何時?」


枕元の時計を取ろうとしたら


「ない?!」



…………そうだ。

さっき、目覚ましが鳴って、『うるさい』って投げた気が……



「あちゃー…」



ベッドの下には、壊れた時計があった。

またやっちゃった……

これで何個目だろう?

時計壊すの……




「…って、時計はいいや!とりあえず、携帯……」


急いで体を起こして携帯を見ると


「やばっ!遅刻だー!!」



携帯の時計は7時30分を過ぎていて……


「ギャー!!遅刻ー!!」


……って、別にバイトの時間って決まってないし、いつ出てもいいって涼さんは言ってたし……

正確には遅刻じゃないけど、やっぱり忙しい時間に行かないのは気持ちが悪い!


今から急いで準備したとしても、歩いて行ったら遅くなる。

………久しぶりに、乗る?かな………

バイクだったら、涼風まで10分くらいで行けるし。


よしっ!決めた!今日はバイクで行こう!!



足元の時計の残骸を踏まないようにベッドから降りると、モーニングのお客さんが待っている涼風にいく準備を始めた。


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