花嫁に読むラブレター
マイアは湖から上がろうとする青年の腕をひっぱった。白いシャツが透けて、色白の素肌が見える。身近な男性は、ステイルとブラウンおじさんしか知らないマイアは、なんだかどきどきした。青年の髪から滴る水が、マイアの腕も同じように濡らした。
「ありがとう。ごめんね、君まで濡れちゃった」
「暑かったからちょうどいいわ」
夏はもう終わろうとしていたが、まだまだ陽射しも強く、肌に感じる気温は暑い。
「ありが……っくしゅん」
「いくら暑いっていっても、その服は脱いだほうがいいわねー」
白いシャツも若草色のベストも、水を吸って随分と重そうだ。服の裾を絞って水を弾かせるが、それでも肌に貼りついた服が気持ち悪そう。
「え、脱ぐ……?」
青年の怯えたような問いかけに、マイアは当たり前のように頷いた。
「風邪ひくわよ?」
「で、でも女の子の前で脱ぐなんて……」
水に落ちた寒さのせいか、唇も顔も真っ青だ。これでは本当に風邪をひいてしまう。
「大丈夫よ! 男の裸なんて見慣れてるから今更気にしたりしないわ」
笑いながら胸を張ったマイアに、青年は真っ赤になった。
「見慣れてる……?」