夏休み
「蒼愧!人間は連れて来たのかー?」
「うん。もちろん」
蒼愧は大人の鬼と会話をしている。
赤い瞳をした鬼、蒼愧と同じ色の瞳の鬼など、だいたい15以上はいた。
大人から子供まで頭に角が生えている。
俺はそのど真ん中に立たされた。
「今年の人間はとびきりの力を持っているよ」
一人の鬼がそう言った。
蒼愧はニコニコ笑いながら俺を見つめる。
お面をつけているからあまり恥ずかしくないが、たくさんの鬼に囲まれて少し戸惑った。
そしてしばらくし、一人の大きな鬼がこう言った。