艶めきの標本箱


きつく瞑った目蓋の裏に、今まで口づけを交わした男たちが、浮かんでは消えていった。






全部のキスを集めたら、どのくらいになるのかしら?





私にとっては、そちらの本数の方が興味があった。





そんなことなどおそらく知らぬであろう彼が、今ここで与えてくれる悦びを貪りながら、私はもう一度啼いてみせた。




















口紅、つけ直さなきゃ…。







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