ショコラ SideStory
「意味がわかんない。もうちょっとわかりやすく教えて?」
「間違いなくパソコンの方は壊れてないってわかれば、プリンターが壊れてるって分かるよね」
「ああ、まあそうかしら」
「それを人間に戻してみるね。本を読んで、紹介文を作る。これはインプットとアウトプットの作業なんだよ。読解力のない子はインプットで躓いて、まとめる力や発表力がない子はアウトプットで躓く。俺は子供たちがどっちで躓いてるのか見たかったんだ」
「だから?」
「だから、……本を読むのが苦手な子は、大好きな漫画を紹介してご覧って。それなら確実にインプットで躓いてないってわかるじゃないか」
……ああ、それで漫画を持ってくる話につながっていくのか。
なんだかとても回りくどかったけど、宗司さんの言いたいことはなんとなくわかった。
「それを、親御さんに説明したらダメなの?」
彼のしょげた肩をさすりながらそう聞くと、宗司さんは俯いたまま首を横に振った。
「その説明に、親御さんが納得してくれるとは思えない。
詩子さんは俺の話聞いてくれるってわかってるから言えるけど。……信用してくれてない人には言えない。
子供たちも皆そうだと思う。頭ごなしに否定されたら、何も言えなくなる」
「……宗司さん」