ショコラ SideStory


「……採用試験って難しいのか?」

「さあ、知らない。でも宗司さんは落ちまくって今に至るのよ。簡単では無いと思う」

「そうか」

「それに教育実習とかも行くんでしょ? 大変だよね。まだ学生なのに先生みたいなことするなんて」

「……そう、だな」


なんでこんなに詩子は詳しいんだ? 
彼氏だって現役の学生なわけじゃないのに。

つか、俺は現役教育学部生の彼氏なのに、なんでこんなに詳しくないんだ。


「和美ちゃんだって色々悩みあるんじゃないのー? マサさぁ。もうちょっと話聞いてあげればいいのに」

「和美がなんか言ってたのか?」

「べっつにー。気になるなら本人に聞きなさいよ」


意地悪そうな顔をして、詩子が上目遣いに覗き込む。
見透かされたような視線がすっげぇムカつくんですけど。


「わかったよ」


そう返事はするものの、イマイチ気分は乗らない。
大学の話を聞いて不機嫌にならない自信がない。

それでも、詩子にこんな言われ方をされると気になって仕方ない。
会う約束は水曜日にしているけれど、ついつい仕事終わりにメールではなく電話をした。

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