ショコラ SideStory
*
そして水曜日。俺は朝から闇雲に泡立て器と格闘している。
何か自分だけのスイーツを。
思えば思うほど自分の望みからは遠ざかる。
やればやるほど何がしたいのか分からなくなるこの悪循環をどうすりゃいいんだ。
結局午前中で作成作業は諦め、街に出る。
何か目先を変えてみたらいいアイディアが思いつくかもしれない。
俺はアパートを飛び出し『ショコラ』のある志生(しき)駅まで電車に乗った。
ここは複数の電車と地下鉄が交差していて集客が見込めるのか結構大きな駅ビルがあり、いろんな店が入っているから、刺激が欲しい時にはふらつくことにしている。
駅を出てからもロイヤルホテルという有名なホテルもあるし……って、そういえば、たまに来る香坂さんって、ロイヤルホテルの料理長って言ってたっけ。
興味を惹かれてロイヤルホテルの入り口まで来る。
確か喫茶だけでも利用できるから、と中に入るとベルボーイやフロントからの視線が突き刺さる。
今日の俺はチノパンにストライプのポロシャツだ。かろうじて襟はあるけれど、ホテルに入るにはラフ過ぎるか?
それでも、このホテルはそこまで高級な訳じゃない。
ビジネス利用もできるし一般の家族連れなんかも泊まるようなホテルだ。
そうだそうだ、大丈夫だ。
自分を何とか納得させ喫茶に向かうと、そこに見慣れた男の姿があった。
詩子の彼氏の松川さんだ。
ポロシャツにスラックスというラフな服装にこの場では親近感を感じる。
相対しているのはスーツを着た男だ。
そして水曜日。俺は朝から闇雲に泡立て器と格闘している。
何か自分だけのスイーツを。
思えば思うほど自分の望みからは遠ざかる。
やればやるほど何がしたいのか分からなくなるこの悪循環をどうすりゃいいんだ。
結局午前中で作成作業は諦め、街に出る。
何か目先を変えてみたらいいアイディアが思いつくかもしれない。
俺はアパートを飛び出し『ショコラ』のある志生(しき)駅まで電車に乗った。
ここは複数の電車と地下鉄が交差していて集客が見込めるのか結構大きな駅ビルがあり、いろんな店が入っているから、刺激が欲しい時にはふらつくことにしている。
駅を出てからもロイヤルホテルという有名なホテルもあるし……って、そういえば、たまに来る香坂さんって、ロイヤルホテルの料理長って言ってたっけ。
興味を惹かれてロイヤルホテルの入り口まで来る。
確か喫茶だけでも利用できるから、と中に入るとベルボーイやフロントからの視線が突き刺さる。
今日の俺はチノパンにストライプのポロシャツだ。かろうじて襟はあるけれど、ホテルに入るにはラフ過ぎるか?
それでも、このホテルはそこまで高級な訳じゃない。
ビジネス利用もできるし一般の家族連れなんかも泊まるようなホテルだ。
そうだそうだ、大丈夫だ。
自分を何とか納得させ喫茶に向かうと、そこに見慣れた男の姿があった。
詩子の彼氏の松川さんだ。
ポロシャツにスラックスというラフな服装にこの場では親近感を感じる。
相対しているのはスーツを着た男だ。