ショコラ SideStory
* * *

 式場の庭に設えられた、幸福のベルが鳴り響く。
お式が終わり、フラワーシャワーが降り注ぐ中を、あたしと宗司さんは並んで歩いた。


「詩子、おめでとう」

「詩子さーん。私、すごく感動しちゃいました」


マサと和美ちゃんが並んでて、和美ちゃんの方はボロ泣き。

女の子って他人の幸せで泣けるんだからすごいわよね。
可愛いなぁと思うけど、あたしはそういうふうには多分泣けないなぁ。

一応営業スマイルのままそんなことを考えていたら、ひゅっと小さな手が伸びてきた。


「あ、尚、触っちゃダメ! 詩子ちゃん、ホントおめでとう」


小さな息子さんを必死で抑えているのは雪音さんと玲央さん。


「詩子、ブーケこっちだからね!」


専門学校時代の友人たちは、餌を狙う野獣のような目つきを隠さない。

うん、肉食女子、あたしは好きよ?
でもあたしがやるのは、ブーケトスではないんだけどね。

角の方では、宗司さんのお父さんとお母さんがうちの両親と話している。

お義兄さんは、楽しそうにあたしの友達たちにちょっかいをかけていた。
ホント、性格は宗司さんと全く違うんだなぁ。
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