だってキミが好きだった
…同じだ。
記憶をなくしてるくせに。なのに、言うことは同じなんだ。
そう思うと、心のどこかで痛みを感じる。窮屈だ。なんていうんだろう、この感じ。
締め付けられる、みたいな。
「……じゃあ、千早くん?」
そう言葉にするだけで、また心が締め付けられる。
痛いなぁ。痛い。
千早くんって、何だそれ。違和感感じるな。
でも仕方ない。他人のフリをしないといけないんだよね。
それが、彼のため。……そして、
私の、ためだ。
「……ん。それで良い」
今度の言葉は、冷たくない。どっちかっていうと、生ぬるい?と、言うのかな。
さっきよりも、優しい音色。
それを聞いただけなのに何故か心の締め付けられる感じが和らいだ。
……間近。
いつぶりだろう、彼をこんなに間近で見たのは。