だってキミが好きだった







「……アンタ、どうかした?」


「なに、が?」


「……」






やめてよ。


なんで。



さっきまで、あれだけ冷たく見下ろしてたのになんでそんなに優しい目をしてるの。






「……アンタ、苦しそう」






片方だけの彼の瞳はやっぱりあの時と変わらず綺麗だ。






「苦しくない」






苦しくなんかない。


だって私は元気だ。


苦しい筈がない。私は、大丈夫。






「……千早、くんの方が……辛いんじゃないの?」






そう言って、ハッとする。


私、何言って……。


慌てて彼を見てみるが、……私は彼を……彼の瞳を見て、硬直してしまった。







「それは、片目を失明してるから?」







冷たい。凍るみたいに冷たい。


彼の纏う雰囲気が、彼の片方だけの瞳が。



――絶対零度の如く、冷たくなった。





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