花蓮【完結】
「がっこーいこー」


いつもの甘い声でことが言う。
だが、今の言葉はちょっと待て。



「いや、菜々美とこと学校ちげーだろ」


「いいのー今日、西校行くから」


「はああ??」


「ことね、彼氏西校に出来たからー会いに?」


…なるほど。
わかったような、わからんような。


釈然としないまま、あたしは菜々美を見る。


「菜々美は…?」


「私はことさんの付き添いです」


「付き添い…」


菜々美の言葉を呟くと、直ぐ様佐緒里が菜々美に突っ込んだ。


「何ゆってんの、菜々美。たっくん好きなくせに」


それにあたしは目を真ん丸に見開いた。



「え?」


「な、何言ってるんですか!佐緒里先輩!」


思い切り動揺してる菜々美を無視して、佐緒里は私にどでかい声で言った。



「いーからー早く降りておいでよー」


「あーシャワー浴びたいんですが」


「そんな時間ない!」


「ムリー、部屋の中で待ってて」


「しゃーねーな、五分ね」


「あいよ」





あたしはそれだけ言って、玄関まで降りてってカギを開けた。


勝手に部屋へと向かう三人。

あたしはすぐにシャワーを浴びた。



髪の毛をドライヤーで簡単に乾かして、あたしは眉毛を書いた。
他は…いっか。
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