花蓮【完結】
「ああ、うん。ありがと」


「ふ、感謝しなさい」


「ふはっ、偉そー」





あたしと佐緒里はまたバイクに跨がって、ファミレスに向かった。




そのファミレスに入ると、見覚えのある顔が。








「あ、信司」




総神のメンバーがたまっていた。


信司を筆頭に、数名。


きっと、幹部グループだ。
見たことある顔ばかり。
信司は佐緒里の元へ駆け寄る。




「あれー?佐緒里、学校は?」


「いやいや、信司は」


そっくりそのままお返しするよ。



「俺はここで勉強してるの」


「はあ?」






どうやら、バイク雑誌を見て色々と勉強してるらしい。

うん、アホだな。



「麻美もこっち来いよ」


「あーはー」





曖昧に返事をするが、佐緒里がもう信司の隣にいた奴をどかしてまで隣に座ってるから……行くしかないだろう。



あたしは小さくため息をつくと、信司のテーブルまで歩く。


信司の目の前には名前を忘れてしまった見覚えある彼がいる。

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