花蓮【完結】
「麻美ちゃん、これから時間あるのー?」


ようやく口を開いた哲のセリフは、お誘いのセリフ。
今、信司んとこに来たばかりじゃねえのか。

暫くここにいろよ。


あたしは帰るから。








「あーえー佐緒里といるからー」


「佐緒里ちゃん、信司と出かけるんじゃないの?」


「え?あ、はい!これから信司んとこ行くから」






ば、バカ佐緒里!

あたしはじっと佐緒里を呪うように見つめるが、佐緒里は涼しい顔をしている。


ベロなんか出しちゃって。




てへ!じゃねーし。






これはもう、哲と過ごさなきゃならないんじゃないでしょーか。

この感じは。




そこに。









「あ、麻美ちゃんは俺と出かけるんです」



そうやって東矢がいきなり言うもんだから、皆して東矢に釘づけになった。


いきなり四人に見られて、少し肩をすくめた東矢だったけどすぐに続けた。
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