花蓮【完結】
悶々としてるあたしに哲が話しだした。




「俺の友達がさ、実は今家に居候しててそいつの女が来るから俺帰れないのよね」


「哲の家なのに?」


「そー俺の部屋なのに」


「ふはっ」


「笑い事じゃないよー俺、可哀想なんだよ?」


「ふふ、そうだね、可哀想可哀想」


「あ、適当すぎー」





軽くあしらうあたしに少し頬を膨らませながら不貞腐れる。

年上なのにあたしより余程子供に見える。





「そいつさ、色々複雑でね。昔いじめられてたからさ。
まーあだ名がなつおってゆって。
夏でもないのに汗を掻いてるから夏に男と書いてなつお。
まーちょーでぶだったらしーからねー」


「ふうん」


「だけど、そっからダイエットしまくって今はモテモテのいい男なんだよ!
サイコーにいい男だね。あ、麻美ちゃんは惚れたらダメね」


「ないから」


「ふふ。そいつ復讐のために痩せたって。
何年もかけて一人の女騙したらいいんだと」


「…」


「何でそんなことするのかね」


「……そうだね」


「あっと、なんかセンチになっちゃった。ごめんごめん。
いつか紹介するよ、そいつ」


「ああ、うん」
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