花蓮【完結】
プップー!!!








後ろからクラクションが鳴って、信号が変わってることに気付き、急いで車を発進させる。




心臓がドクンドクンと波打ってて、うるさいのを感じる。


真っ赤な夕陽で哲の顔がよくわからなかった。






だから、あたしのもきっとバレてない。


今、耳まで真っ赤だってことに。









それから哲は目的地まで何も言わなかった。



あたしも何も言えなかった。









哲はまた、あの海に連れてきてくれた。







「俺…ここ、好きなんだよね」


「…」






黙って外に出る哲。


あたしもそれに続く。







「さっぶー」





真冬の季節に海に来るなんて、自殺行為に等しい。

潮風が冷たくて身に沁みる。




無駄だとわかってても、吹きすさぶ風から自然と腕で自分を守っていた。



自分を抱きしめてもちっとも温かくならない。

芯まで冷えそうだ。






小さく震えていると、哲はあたしに上着をかけてくれた。
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