二重人格神様
「本当にぃ?本当にぃ…綺麗…?」
「?うん」
「恐くないのぉ?…神様なのにぃ…悪魔みたいなんだよぉ?」
「悪魔?」
なんで、悪魔?
そんな疑問に、今まで黙っていたアレスがそっと意味深に苦笑いをする
「そうだよっ、みんな…僕を気持ち悪いって…言うんだっ…悪魔だって」
「そんなことないよ!」
「…っ」
額から手を離し、髪の毛を耳にかけ、私はグレン君の肩に手をおく
「グレン君の目、とても綺麗って本当に思ったんだよ?気持ち悪いなんて思ってない。私は好きだよ。その瞳」
「…あ…」
「ね?だから、その綺麗な瞳を気持ち悪いなんて言わないで?」
首を傾げながら、そう言うとグレン君は私を真っ直ぐに見つめ、少し照れたように口元をつり上げる
「あ……ぅ…んっ」
「ふふ」
「あり、が…と…ぅ」
「いいの。事実なんだから…」
「…お姉様…」
私の言葉にホッとしてくれたのか、グレン君はニコリと笑い頬をかきながら私を見上げる
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