二重人格神様





「…え」


「分かったよ。僕が悪かった。明日、グレンに謝る」


「…海鈴さん…?」


「まぁ…正直、僕じゃないのに謝るのは気に入らないけど、いのりがそうしろと言うのなら、謝るよ」


「………」


「それに、いのりがグレンを思い悲しむのは切ないから」




「…それ、本当に、本当ですか?」


海鈴さんのブルーの瞳を見つめながら言うと、彼はコクリと頷く


「…あぁ、僕は約束は破らないよ」


「約束ですよ?それと、グレン君にあんな態度はダメです。厳しくすることだけが、愛情じゃないんです」


「わ、分かったよ。全く…出会って間もないのに、こんなに説教されてしまうなんてね」


「え……あ」



そ、そうか…そうだよね。出会って数日なのに、私ってば…非常識だった


「ご、ごめんなさい…わたし…」


「いいよ」

「…っ」


グリグリとするように頭を擦られ胸がドキッとなる


てか、今思ったけど額と額がぶつかってるんだよね…そして、かなりの至近距離に顔を赤くするとクスリと笑われる



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