二重人格神様
「え、どうしてですか?」
近寄らないほうがいいだなんて…どうゆう意味?
そう首を傾げると、彼は何かを考えるように視線を反らし私の方を振り向く
「秘密だよ。とにかく行かないほうがいい。龍神様に拐われちゃうかもしれないから」
「…………え」
龍神様に?守り神の龍神様が?
「は、はは。そんなまさか」
「本当だよ。来るなら龍神がいない明後日以降がいい」
「…………」
「だから、近付いてはいけないよ。いのりちゃん」
「………」
彼はそう言うなり、再び私に背中をむけ歩きだす
え…ちょ、言うだけ言って行くの?
「あの!ちょっと、待ってください!」
それだけじゃ、意味が分からないよ。どうして近付いてはいけないの?
分からないことはそのままにしておくのは昔から好きじゃない
だから、言ってくれないと気になる
「あ、あの!聞いてますか?」
彼の背中を追いかけるように私も歩けば彼は少しため息をはき再び私を振り替える
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