二重人格神様
「来るなぁ。お兄様のことで頭いっぱいのいのりは好きだけど、僕といるときまで考えるのは気に入らないぞ!」
「…ぅ、ごめん」
参ったな…本気でグレン君の機嫌を損ねちゃったよ
ゴクリと息を飲み、気まずい空気の中グレン君をみると僅かに瞳が潤んでる
あぁ、もう。反省しなくちゃいけないんだけど、オッドアイから浮かぶ涙を可愛いと思ってしまう
母性本能と言うか、本当の弟みたいで…
「わ、分かった。じゃあ、今日はグレン君が寝るまで傍にいるから、許して?」
グレン君に近づき、しゃがみ込みながら言うといつも通りパアッと笑顔を浮かべながら私を見つめる
「え、いいの?」
「うん」
「ほ、本当に?」
「いいよ。今日は特別に!」
「うんっ!やっぱり、いのり大好き!」
ぎゅうと私に抱きつき嬉しそうにニコニコしてる
ふふ、可愛いんだから
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