二重人格神様
誘拐
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「そう、紫音様、来たのなら顔くらいだしてくれても良かったのに」
「あー、なんか、二人で大切な話があったみたいですよ」
その日の夜、海鈴さんに言われた通り部屋に行こうとしたところ、途中でフェイランさんに出会った
それで、海鈴さんに会いに行くと言えばついでにいつものように資料を持って行って欲しいと頼まれたのだ
「そう、きっとあの話ね」
「あの話、ですか?」
資料を受け取り、胸に抱くとフェイランさんは髪の毛を耳にかけニコリとほほえむ
「この前ね、人間界を徘徊していたら怪我をしている海豚を見つけたのよ。自然治癒も考えたんだけど、見逃せなくて連れてくる計画があがっているの」
「なるほど」
「私達は空なんか飛べないし移動に時間もかかるから、空から基本的に保護するのよ。だから、その話しかなってね」
「そうなんですね」
「彼らの世界の奴等は美しい翼があるから、早いのよ」
そう言うと部屋のドアをあけ、私を部屋から出るように促す
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