二重人格神様



頭の奥まで響くような叫び声にうつろだった意識がはっきりしていき



目の前の人物が誰なのか理解出来た



「ライ…さん?」



「あー、やっと目覚めたか」


ため息をはき、髪の毛を数回かき彼は腰に手をあてる


「おい、じじい。この女、目覚めたぜ」



そう言われライの背後からはあの老人



「…」


そうだ、私…ライたちに誘拐されたんだ。


肩に担がれたかと思いきや、そのまま窓から飛び降りて…



そこから記憶がない。きっと、私は意識を失い


ここにいるんだ……って、ここはどこ?



私の目にうつるのはとにかく暗闇。まわりには何もなく、下弦の月の光だけが周りを照してる



,
< 439 / 460 >

この作品をシェア

pagetop