二重人格神様
「分かればよろしくてよ。それで、その人間は今はどうしてるのかしら?」
髪から手をはなし、ニコリと笑いながら言う台詞に二人は言いにくそうにルーテルをみあげる
「それが…海鈴様と共に…この世界に参りました」
「…なん、ですって?」
「ルーテル様、これからどのように致しましょう」
「…………」
その言葉にルーテルは鬼のような顔でそらを眺め、自身の指の爪を噛み締める
「ありえませんわ……人間の花嫁だなんて…花嫁は…わたくし一人で…十分ですわ…」
「「………」」
「…わたくしが、花嫁に相応しいんですもの…」
ふふと口元を緩め、その光景に二人はゾクリと寒気が走った
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