不思議電波塔



「会った方がいい人なの?ユニス」

 レミニアがユニスに話しかけると、ユニスは柔らかい表情ではっきり答えた。

「はい」

 エレシアが心を決めたように「よし」と言い、イレーネを抱き上げた。

 ユニスたちはネムフェリウの方へ向かって歩き始めた。

 正午頃、行く手から杖を持った老人が歩いて来る姿を見て、ユニスが「あの人です」と言った。

 セラミスも行く手から幼い子が歩いて来る姿を見て、その子がそうだと悟る。

 こうして、天命と運命を背負う者ジャスティと繋がった最初のふたり、ユニスとイレーネに、時の綻びを繕う者が出会う。

 混沌に混ざり込んでいたものたちが、輝きを持って希望を呼びはじめる。

 魂の祈りを聞け。

 果てのない旅ならば、自ら描いてゆけ。

 夢でさえ世界を変える力にもなろう。

 万象の歌。



     *



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