不思議電波塔



「生きて帰れると──」

 バシュウゥゥゥン!

 4つの門の光線を、ユニスの光魔法が弾き返した。

「この世界を導き手の行く手を阻むか!お前たちの法とはいったい何だ!ここを通せ!」

 ユニスが一喝した。

 4つの門は、どれも理にかなった門である。

 ユニスの問いに矛盾を生じたのか、ず、と姿がブレた。

 硝子の壁がなくなりかける。

 ユニスが叫んだ。

「由貴!生きなさい!こんな門など、くぐる必要はない!」

 イレーネがユニスの傍らに立った。

「私とユニスがここを止める。あと16の門を突破して!」

 由貴、涼、四季、忍、リュール、フィノ、ノール、ルナ、カイ、ジャスティ、そしてぬいぐるみのクマとキノコは消えかけてゆく硝子の壁の向こうに走り出した。



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