年下の不良くん

「…何だ、りりか
お前は俺だけでは不服か??」


少し不機嫌な声に驚いて、左にいる爽さんを見上げると、ニヤリと笑っている


「そんなまさか
不服なんて事はありませんよ」


逆に頼りになりすぎるくらいだ


「それより、腹が減っているだろう
何か頼んで食べろ」


爽さんの言葉で、自分がきらびやかな食べ物が乗ったテーブルの前にいたことを思い出す

「あ、そうですね
……わぁ、美味しそう
どれにしようかな~」


「決まった、ウエイトレスに頼んで取ってもらえ」


「はいっ」


食品の種類が多かったため少し悩んだ末、フレンチにした


決まった物を、目の前にいるウエイトレスの方に取ってもらい、直ぐにぱくりと食べる


「…ん~、美味しいっ!!
爽さんっ、とっても美味しいですよ!!」


あまりの美味しさに場所を忘れて、ぴょんぴょんとその場を飛んでしまう


「お前だけだ、料理でそんなに喜ぶのは」


「えー、そんな事はありませんよ
それなら爽さんは何に対して喜ぶんですか??」


「……やはり飯だ」


「人の事言えないじゃないですか、もうっ」


二人でわいわいと騒いでいると、春樹が戻ってきた


< 251 / 408 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop