年下の不良くん

「…お前、変わってんな
名前も知らねぇ、見ず知らずの奴の看病するか、フツー」

「公園で熱出して倒れてる人がいたら、助けるのが当たり前ですよ」
 
私がそう言うと、彼は目を瞑り何も返事をしてこなかった

私は、おやすみなさい、とだけ言い、ブランケットを持って部屋を出た

…確かに変わってるかもね

さっき彼に言われたことを、思い返す

名前も年齢も知らない、しかも男性を一人暮らしの家に入れるとか…

だけど、あのまま放っておく訳にもいかないでしょ…

──にしても、彼をどっかで見たことあった気がする…

少しそれが引っかかったが思い出せずに、いつの間にか寝てしまっていた




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